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映画の試写会に呼んでいただいた。
HACHI

原作となった「ハチ公物語」を知っているだけに
大泣きしてひどい顔になることが予想され
DVDが出てから家でひっそり観ようと思っていたのだが
せっかくご招待いただいたのだもの、とのこのこ出かける。

映画が始まり、スクリーンには子犬と戯れるリチャード・ギア。
実家に初めて子犬がやってきた時のことを思い出していた。

映画やTVドラマやアニメに出てくる賢い犬に魅了され
妹とふたりで犬が欲しいと騒ぎ出したのは小学生の頃。
両親とも動物は嫌いではないはずなのに許してもらえなかった。
母は「死なれるとつらいから」とだけ繰り返した。

何年かして、そんな我が家に、とうとう犬がやってくることになった。
妹が下校途中に犬のいるお宅にお邪魔して
帰宅が遅くなるということが何日も続き、ついに父が折れたのだった。

女の子ばかり三人の我が家にやってきたオス犬は
ロケット花火や遠雷にも怯えて柱をかじったり
気が向いた時しか「お手」をしなかったりと
お世辞にも賢い子とは言えなかったけれど
末っ子の「弟」として家族みんなに可愛がられた。

進学して自宅を離れ、たまにしか帰省できなくなっても
しっぽをちぎれんばかりに振って、顔じゅうなめて歓迎してくれた。
天気がいいと、よく一緒に散歩に出かけた。
時々こちらを見上げながら、くたびれるまで歩いた。

そんな「弟」にも、老いは忍び寄っていた。

父の車のエンジン音を遠くから聞き分け
いつも窓辺に手をかけて家族を出迎えてくれた彼の聴力は次第に失われ
すぐ後ろで名前を呼んでも気づかないほどになり
黒々と輝いていた瞳も白く濁り始めていた。
そっと頭をなでると、
わずかに残る嗅覚でわかるのか、手の感触でわかるのか、
しっぽを振りながら優しくなめてくれた。
ずっと離れて暮らしていても
忘れずにいてくれてるんだと心底うれしくて
いつも一緒にいられないことがせつなかった。

「死なれるとつらいから」という母の言葉の本当の意味は
彼を失って、身にしみてわかった。
それなのに、今またこうして猫らと暮らしている。
一緒に暮らせる幸せを日々感じている。
いつかやってくる別れはきっとつらいとわかっているのに
懲りないやつだと我ながら思う。


映画の中の犬は、戻らぬ主をいつまでも待ち続けていた。
うちの猫らは待たないだろうな、カリカリを準備してくれる人さえいれば…。
そうだとしても
猫らよりはほんの少しでも長生きして行く末を見届けなくてはと
映画を見て思う。

「HACHI 約束の犬」は8月8日よりロードショーとのこと。
オフィシャルサイトはこちら

 


帰宅したら玄関から顔を出したルーク。
ゴハン足りなかったか?
花火大会前だし、体力つけとこうかとカリカリをふんぱつ。
カリカリ〜♪

さて、このままの天候でいくと今夜は花火大会。
あら、そーなの?

隠れ場所としてトンネルを出そうかと思ったけれど
かくれんぼルーク。

いらないかもね。(^_^;)


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